Chapter2-1 カメラの基本 絞りとは

カメラの基本

今日もお読みいただきありがとうございます

今回から、写真撮影の基本 絞り・シャッタースピード・ISO感度のについて解説します。
この3つで、取り込む光の量を調整することができる。
つまり明るさの調整はこの3つで行うが、絞り、シャッタースピードは、写真の表現にも影響を与えます
この3つを使いこなして、フォトマスターになりましょう!

今回はそのうち、絞りを解説します

絞り (Aperture) とは

絞りとは、レンズの中間にある、取り込む光の幅を調整する部分で、これを開け閉めすることで、
像の明るさボケ具合を調整できる
ボケ具合の調整ができるのは、先ほど挙げた3点の中で絞りだけです

この9角形の穴を構成する羽のようなものが絞り
この穴の大きさで取り込む光の量を変える

絞りはこのように、稼働する
一番左の写真は最小絞りで、一番右が開放(そのレンズの絞りをもっとも開けた状態)

絞りの変更方法はは簡単で、カメラのモードをAモード(CanonなどはAvモード)にして、カメラについているダイヤルを回すだけです
高級機だとカメラ後部のダイヤルが絞り用のダイヤルになっている場合が多いです
カメラのAモードにすると、絞りをダイヤルなどで調整できます

絞りを変えると何が変わる?

絞りはF値という数値で表し、数字が小さいほど、絞りが開き、多くの光を取り込めます
段階は、F1.0,F1.4,F2.0,F2.8,F4.0,F5.6,F8.0,F11,F16,F22
と、約1.4倍ごとに1段明るさが変わります。

(被写体の招き猫は筆者が中学のときに美術の授業で作成したものです笑)

1段とは、EV値(明るさの基準となる数値)が1段階上下する段階のことで、
取り込む光の量は1段上がると1/2に、1段下がると2倍になります

使用できるF値の幅は、レンズによって異なります。
レンズキットなどで購入した場合は、開放F値 F4程度、最小絞りF22程度のものが多いです

ここで、なんで光の量は倍なのに、F値は1.4倍なのか?とおもいましたか??

これは、絞りは面積だからです
面積が2倍になるには、穴の直径は√2、つまり約1.41421356倍になります
光の計算はルートを使うことが多いので、ルート2だけは絶対に覚えましょう!

絞りでボケ具合が変えられる

絞りは、先ほども書いたように、ボケ味の調整ができます
専門用語では、被写界深度の調整といいます
被写界深度とは、ピントが合って見える範囲のことです。
絞りを絞ると、被写界深度は深く(ボケが小さい)、絞りを開けると、被写界深度は浅く(ボケが大きい)なります

F2.0では、後ろのルパンの顔が確認できませんが、絞りを絞ることで、どんどん顔がはっきりしてきますF11まで絞ると、かなりくっきりしてきますね!

ただ、F16の写真は、少しぼんやりしていませんか?
これは、回折ボケ(小絞りボケ)といって、光の量を絞りすぎると、逆に像全体の解像感がなくなる現象です。
むろん、表現次第で、F22など、かなり絞った作品もありますが、基本的には、回折ボケ回避のために、F値は11程度までにしましょう!

ちなみに、先ほどはF値を変えると明るさが変わるといいましたが、この写真はどれも明るさは一緒ですよね!
これはなぜかというと、F値を上げる分、シャッタースピードを下げているので、光のつり合いが取れているからです。
このように、F値を上げ下げするのと同時に、シャッタースピードやISO感度を動かすことで、同じ明るさのまま、ボケ表現を変えることができます。

これをうまく使いこなすと、表現の幅がぐっと広がります



これは、絞りを開けて、後ろの光をぼかした写真です。
この背景の光が丸い玉のようにボケることを、玉ボケといいます。

こちらの写真は、雨上がりの、水滴がついた花のみを主題としたかったので、絞りを開けて(F値を下げる)しっかりと背景をぼかしています
後ろの背景をうまくぼかすことで、主題を引き立てさせられます


こちらの写真は、絞りを限界まで絞って、太陽の光芒を出した写真です
絞りを絞ることで、絞りの形が円形から、多角形に代わるため、絞り羽の枚数分の光芒が出ます

同じ場所で、絞り開放で撮った写真です。
大陽がくすんでしまい、キレキレの写真になりません

絞り値の目安

絞り値の目安は、
(フルサイズカメラで、標準ズームレンズのレンジの場合)
一輪の花や人物・動物の目など、一部をフィーチャーしたい場合…F1.4~F2.8程度
通常のポートレート…F4~F5.6
集合写真など…F5.6~F8
全体にピントを合わせたい、商品撮影など…F8~F11
大陽や、強い光源の光芒を際立たせたい…F16~F32

次回は、シャッタースピードについて解説していきます

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